前半は法人の節税対策、後半では個人の節税対策を記載しています。
まずは法人の節税の全体像から描いていきますが、
大切なのは『節税には優先順位がある』ということです。
会社は資金繰りが最も大切です。しかし、目の前の法人税対策で盲目になり、資金繰りが苦しくなってしまうケースもあります。
節税することで資金繰りが改善されなければ意味がありません。
したがって、ここでは優先順位の高い節税対策から記載していきます。
法人の節税対策
優先順位1:資金繰りがよくなる節税対策
- 売り上げ計上を決算後にする(納期を延ばす)
- 30万円未満の備品の一括償却
- 在庫の処分(処分損を計上)
- 決算期の変更
- 資本金の見直し
- 前年度支払った法人税を今期計上した赤字で還付
- 買掛金・未払い金の計上
- 売上割戻しの未払い計上
- 分社化による法人実効税率の引き下げ
営業外費用・特別損失で銀行評価を下げずに節税する手法
- 含み損のある固定資産の一括償却
- ゴルフ会員権・有価証券の評価換えをして、評価損を計上
- 売掛金・受取手形の貸し倒れ損失の計上
- 生命保険の解約返戻金が保険料のうち資産計上額を下回っている契約の解約もしくは名義変更
参考1:営業外費用と特別損失を多く計上して節税する3つの方法
参考2:スコアリングの仕組みと銀行評価を下げずに節税する3つの方法
減価償却費をより多く計上して節税する手法
- 固定資産の減価償却方法の見直し(定率法へ変更)
- 設備の耐用年数を見直して耐用年数を短縮し減価償却費をより多く計上
- 定率法で償却できる建物付随設備を洗い出し
参考:銀行評価を下げずに節税できる減価償却費を増やす具体的な3つの方法
優先順位2:前倒しで翌年度分の費用を支払う節税
- 短期前払い費用(家賃・保険料・広告)
- 決算月の社会保険料1か月分の未払い計上額を損金算入
- 人材採用費の前倒し
- 広告宣伝費の前倒し
- 20万円未満の修繕費の前倒し
- 交際費の前倒し
- 社員旅行の前倒し
優先順位3:資金繰りが悪化する節税
- 決算賞与の支給(従業員への還元)
- 役員退職金の支給・・・2回目の退職金を支給する分掌変更スキーム・従業員を役員にするスキーム
- 役員の自宅(建物)を購入する節税
- 出張旅費規程
- 役員社宅制度
- 国の税制優遇策を活用した設備投資
- 倒産防止共済(経営セーフティ共済)の活用
- 法人向け生命保険の活用
- キャプティブ保険の活用
- オペレーティングリースへの出資
- 信託受益権化資産への出資
- コンテナ事業への出資
- 欠損金のある法人を買収(M&A)
組み合わせ技
- 新設法人へ利益を譲渡して節税する手法
- 法人から法人へ資産を移転する手法
- 法人から個人へ資産を移転する手法
- 決算期変更&4年落ちの中古車購入&資産移転
- 新事業を開始して損金計上する手法
- 不動産と金を組み合わせた消費税節税
脱税・グレーゾーン
- 架空の経費を計上する
- 金券ショップで商品券を購入し使ったことにする
- 売り上げをなかったことにする
- アンティークコイン
- ビットコインのマイニング
- カード決済機器への出資
優先順位4:社会保険料の削減
- 役員社宅・従業員社宅による社会保険料削減
- 退職金制度による社会保険料の削減
- 確定拠出年金(企業型)による社会保険料削減
- 役員報酬・従業員給与・賞与の調整による社会保険料削減
- 法人の養老保険を活用した社会保険削減
- 少人数私募債の活用による社会保険料削減
法人・個人の相続事業承継対策
- 自社株評価を下げて事業承継・相続対策を行う方法
- 分社化による事業承継対策
- 暦年贈与
- 不動産を活用した相続税対策
- 不動産小口信託受益権を活用した贈与・相続税対策
- 生命保険を活用した事業承継対策
- 生命保険を活用した贈与・相続税対策
- M&Aによる事業承継対策
- 信託による事業承継対策
個人の所得税・住民税の節税対策
- 生命保険料控除
- 確定拠出年金(個人型)
- 小規模企業共済
- ふるさと納税
- 不動産を活用した所得税・住民税・保育料の節税
- ヘリコプターへの出資
- キャンピングカーへの出資
(※2017年10月24日現在作成途中。2018年内完成予定)