不動産を活用して所得税・住民税・保育料を節税する手法と仕組み

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皆さんは給与明細を見るたびに「なぜ、こんなにも所得税や住民税が引かれているのだろう。。」と悲しくなることはありませんか。

たくさん努力をして、せっかく稼いでも手取りは額面の60~70%程度。

さらに、小さいお子さんのいる家庭では、そこからさらに高額の保育料を支払わなければならないので生活が苦しくなってしまいますよね。

今回はこのような悩みを解決できるように、個人の所得税・住民税を不動産を活用することで節税できる手法とその仕組みをご紹介していきます。

(不動産を活用することで、法人税も節税できますが、この記事では「個人の所得税・住民税」に特化して解説をしていきます。)

不動産を活用するリスクやデメリットにも触れて解説していきますので、是非参考にしていただければと考えております。

不動産は高額な買い物ですし、資産を増やすどころか、資産を減らしてしまうリスクがあります。

心のない不動産業者と付き合ってしまうと大きな損害を被ってしまうかもしれません。

慎重に不動産の活用を検討したいという方の情報源の1つとして、節税研究会とその周りの不動産投資家さんの実体験からこの記事を作成しました。

この記事が少しでも不動産を活用した個人の所得税・住民税・保育料の削減につながれば幸いです。

~目次~

不動産を活用することで所得税・住民税・保育料の節税になる手法と仕組み

  1. 不動産で節税できるのは、確定申告で「不動産所得」をマイナスにできるため
  2. 節税できるのは「減価償却費」「必要経費」で赤字を作れるため
  3. 「減価償却費」を多く計上できる不動産とは
  4. 「必要経費」を多く計上できる不動産とは
  5. 必ず直面する「不動産のデッドクロス」に関わる問題
  6. 節税の出口対策は2つ「少額の物件しか購入しない」と「5年度以降の売却」
  7. さらに気合いを入れて節税がしたい場合は「不動産管理法人」を設立

はじめに「なぜ不動産を活用して節税になるのか」からご説明していきます。

1.不動産で節税できるのは、確定申告で「不動産所得」をマイナスにできるため

所得税・住民税は会社に所属している方であれば毎月給与天引きされており、年末調整で様々な控除を元に所得税の還付などが行われているかと思います。

住宅ローンを組んで自宅を購入している方であれば、一番最初は確定申告で住宅ローン控除の申請をして、翌年からは年末調整で所得税・住民税の還付を受けているかと思います。

しかし、不動産を活用した節税では、3月15日までに行う確定申告にて節税を行うことになります。

それは、確定申告において「不動産所得」を申告することになるからです。

不動産を購入して第三者へ賃貸をすると、賃料収入が発生し、それは不動産所得となります。

これだけですと、確定申告を行うことでむしろ税金が増えてしまうと考えてしまうかもしれません。

しかし、不動産所得は賃料などの収入から、その収入を得るために必要な経費を差し引く必要があります。

必要経費には以下のものがあります。

  • 不動産に関わる税金(固定資産税・不動産取得税など)
  • 不動産管理会社への管理費用
  • 不動産に関わるローンの金利
  • 不動産の建物と設備の減価償却費
  • 不動産の経営に関わる交通費や飲食代など

つまり、不動産を活用した節税方法は、この必要経費をどれだけ多く計上できるかがポイントになります。

不動産所得は賃料収入よりも必要経費の金額が上回れば、赤字で申告をすることができます。

不動産所得は、給与所得と合算することが可能ですので、例えば給与所得による課税所得が1,000万円でも、不動産所得で1,000万円の赤字を計上できれば、その人の所得は0円になり、所得税・住民税は0円になります。

また、昨今「保育園落ちた日本死ね」で話題となった保育園の入園にもこの不動産を活用した節税手法は効果的になります。

それは保育園は住民税の「所得割課税額」で決まるケースがほとんどで、収入が少ないと見なされれば、その分保育園に入園させやすくなっています。

不動産による節税で自分の所得を低く見せることで、住民税が軽減されて、「所得割課税額」は低いランクとなり、結果的に毎月負担する保育料も軽減できます。

このように不動産を活用した節税は、小さいお子さんのいる家庭ではダブルメリットを取ることが取れるため非常におすすめです。

保育料に関しては、説明が大変ですので、東京都新宿区を参考にさせていただき、「新宿区における私立認定こども園及び私立幼稚園の保育料に関する規則」をご覧になってその仕組みをご確認ください。

ただし、ここからが大切なのですが、「ただ損をして節税・保育料の削減をしても全く意味がない」ということです。

しっかりと資産をキープしたうえで、見た目の所得を下げることに意味があります。

まずは、その手法ができるように、不動産を活用することで節税ができる仕組みを説明していきます。

2.節税できるのは「減価償却費」「必要経費」で赤字を作れるため

不動産経営上はしっかりと賃料収入を得て、必要な支払いを済ませた上で、手元の資金が増えている上で、不動産所得を赤字にできていなければ節税にはなりません。

では、どのような節税であればいいのかを具体的に説明していきます。

  • 賃料収入1,000万円、固定資産税100万円、不動産管理料100万円、不動産に関わるローン1000万円、ローンの金利100万円、減価償却費100万円、交通費・飲食代0円。

この場合の現金の動きを見てみると300万円の現金がマイナスになってしまいます。

  • 賃料収入1000万円-固定資産税100万円-不動産管理料100万円-不動産に関わるローン1000万円-ローンの金利100万円=-300万円

この場合の収支の動きを見てみると600万円の黒字になっています。

  • 賃料収入1000万円-固定資産税100万円-不動産管理料100万円-ローンの金利100万円-減価償却費100万円=600万円

つまり、現金は300万円も減っているのに、収支は600万円の黒字になっていますので、この例ですとこの人は不動産所得によって増えた所得税・住民税まで支払うため、現金300万円以上の損失が出てしまっています。最悪のケースです。

  • 賃料収入1,000万円、固定資産税100万円、不動産管理料100万円、不動産に関わるローン500万円、ローンの金利100万円、減価償却費1,000万円、交通費・飲食代100万円。

この場合の現金の動きを見てみると100万円の現金がプラスになっています。

  • 賃料収入1000万円-固定資産税100万円-不動産管理料100万円-不動産に関わるローン500万円-ローンの金利100万円-交通費・飲食代100万円=100万円

この場合の収支の動きを見てみると400万円の赤字になっています。

  • 賃料収入1000万円-固定資産税100万円-不動産管理料100万円-ローンの金利100万円-減価償却費1,000万円-交通費・飲食代100万円=-400万円

つまり、現金は100万円増えているのに、収支は400万円の赤字になっていますので、この例ですとこの人は現金で増えた100万円に加えて、不動産所得によって軽減した所得税・住民税の分まで、得をしています。最高のケースです。

この2つの例を見るとよくわかりますが、成功するのは例2の不動産活用です。

この例でわかるポイントは3つあります。

ポイント1.不動産に関わるローンが少ないこと(収益性が高いこと)

収益に対して支払うローンが少ないと現金での手残りが増えます。

これは頭金を多く入れると言うことではありません。

大きなローンを組まなくても大きな収入が入る収益性の高い物件を選ぶことが重要ということです。

ただし、これはあとからご説明しますが、見た目の投資利回りに騙されてはいけません。

不動産投資会社は、身内に高い家賃で住まわせて高利回りに見せる手法や架空のシミュレーションで高い収益率に見せかけることもできてしまいます。家賃保証があるとはいっても数年で家賃保証が更新できなくなるということが前提にもなりますし、家賃保証を付けるくらいならその保証料の半分でいいので家賃を下げたほうが入居も決まり、収益率が改善されるケースの方が多いのです。

ポイント2.減価償却費を早期にたくさん計上できること

これが最大のポイントで、不動産を活用した節税の真実です。

減価償却費は目には見えませんが、決まった計算式でその物件の価値の目減りを計上できる制度なのです。手元から現金がなくならないのに、必要経費に算入できる魔法の制度です。

これも後ほど触れていきますが、例えば築23年以上の木造の建物であれば、建物価格のほぼ全額を4~5年で減価償却費として計上できます。このような早期に減価償却が行える不動産を活用することで大きな赤字を計上して、給与所得の所得と合算して課税所得を減らすことで所得税・住民税を抑えることができます。

ポイント3.価値のある必要経費を多く計上できること

これはやみくもに経費を計上しろということではありません。

固定資産税や不動産管理費、ローンの金利は安いに越したことはありません。

ここでいう、必要経費とは、交通費や飲食代です。雑費なども含みます。

例えば、日常の交通費や飲食代は経費にはできませんが、物件の視察を兼ねて友人と会い、その友人に入居の勧誘や物件に関しての経営相談をした場合は、その交通費や飲食代は経費にすることができます。

加えて、家族や家族で旅行にいくときに自分の物件を調査しに行くことで、その費用のいくらかを経費に計上することができます。

このような不動産があることで給与所得者では計上できない経費をしっかりと計上することができるのです。

したがって、この3つのポイントをまとめると

「収益率が高く、減価償却費を早期により多く計上できる物件を選定し、無駄な経費は最小に抑え、不動産経営に関わる費用の中で不動産経営を絡ませて、生活を豊かにしてくれる交通費・飲食代はしっかりと計上することで、現金を増やしながら所得税・住民税を抑えることが大切」ということです。

この仕組みが、今回の不動産の活用による節税の正体なのです。

3.「減価償却費」を多く計上できる不動産とは

減価償却費は購入金額を対象の建物の構造によって耐用年数を定めて計算を行います。

構造 

  • RC・・・47年
  • 重要鉄骨・・・34年
  • 軽量鉄骨・・・27年
  • 木造・・・22年

新築の場合は、上記の耐用年数で購入金額を割れば年間の償却費が計算できます。

中古の場合は以下の計算式を使用します。

○法定耐用年数-築年数×0.8=償却期間

加えて、法定耐用年数<償却期間 の場合は、以下の耐用年数を使用します。

  • RC・・・9年
  • 重要鉄骨・・・6年
  • 軽量鉄骨・・・5年
  • 木造・・・4年

ここで実際の計算をしてみましょう。

例1)4,000万円の中古の木造建物(築23年)を減価償却するのであれば、

購入金額4,000万円÷4年(耐用年数)=年間減価償却費1,000万円

例2)4,000万円の新築のRC建物を減価償却するのであれば、

購入金額4,000万円÷47年(耐用年数)≒年間減価償却費85万円

 

同じ4,000万円の建物価格でも、新築のRC建物と中古木造建物(築23年)では、年間の減価償却費は915万円(10倍以上)の差となります。

したがって、節税を考えて不動産を購入するのであれば、以下の建物がおすすめです。

  • 築35年の重要鉄骨の建物・・・6年償却
  • 築28年の軽量鉄骨の建物・・・5年償却
  • 築23年の木造の建物・・・4年償却

この中でもっとも人気が高いのは、やはり4年で減価償却ができる築23年の木造建物です。

また、木造では比較的に安価な値段で解体もできますので、将来土地として売却するには減価償却率も高く、解体コストも低いため、節税のための不動産選びとしては優位性があることがわかります。

※減価償却費を多く計上するための重要テクニック

これはオフィシャルな場ではあまり公開されていない話ですが、全く同じ不動産を購入するのに、ある工夫を行うだけで多額の減価償却費を計上することができます。

それは、「建物と土地の割合を逆転させて、物件を購入すること」です。

例えば、とある5000万円のアパートを購入する場合

本来の土地と建物の割合は「土地3000万円:建物2000万円=6:4」だとします。(中古物件の場合の多くは、土地:建物=6:4か7:3程度です。)

この物件を「土地2000万円:建物3000万円=4:6」で購入すると、建物の割合は多くなり、減価償却費を1.5倍にすることが可能です。

これは売り手の了承を得ていることが前提となりますが、スキームに関しては見識のある税理士の関与が欠かせません。

しかし、売り手側は土地と建物の価格の割合など気にしておらず、希望価格で物件が売れればいいと考えている方がほとんどですので、この割合の逆転での売り手の了承は得やすいです。

不動産会社がこのスキームを組むために、一度物件を買い付けて、自社物件にした後に「建物と土地の割合」を逆転させて、節税物件として販売している会社があります。

このスキームは素人の不動産屋さんや税理士さんではなかなか見識がないケースが多いので、経験・見識のある業者さんを探してしっかりと話をされることをおすすめします。

資産家専門(士業や医者・歯医者・獣医師・投資家専門)と謳っている不動産会社さんではこのような手法に精通しているケースが多いです。

4.「必要経費」を多く計上できる不動産とは

必要経費を多く計上できる不動産は、旅費・交通費を多く計上できるという観点で、現在の住居から離れた物件ということになります。

東京に現在お住まいでしたら、札幌・仙台・新潟・名古屋・大阪・神戸・福岡などの地域であれば、そこまでの交通費や旅費を計上することが可能になります。

好きな都市に物件を購入することで、その土地へ足を運ぶ楽しみを持つことができます。

また、お金を掛けずに経費を増やせないかとお考えの方は、10戸以上所有することで、青色申告が可能になります。

確定申告で青色申告ができると、65万円の申告特別控除を受けることができます。

したがって、10戸以上所有するだけで、65万円も控除が受けられるので、お金を使わずに65万円の経費が増えたのと同じ効果があります。

ここまでの情報だけですと

  • 築23年の中古木造アパート
  • 現在の住居から離れた場所、好きな都市
  • 10戸以上の建物

この3つの条件が当てはまる不動産であれば、価値のある必要経費を計上することができますので、節税という観点ではおすすめです。

しかし、このような節税がしやすい物件でも必ずデメリットは存在します。

デメリット1:木造アパートでは比較的に耐久性が弱く、害虫の問題が発生しやすい。

デメリット2:住まいから離れた場所で物件を所有すると、目が行き届かないので不安になる

このようなデメリットもありますので、それをふまえた上で物件選定をしていきましょう。

そして、早期に減価償却ができる不動産だけでなく、不動産投資では必ず直面する問題があります。

それは「不動産のデッドクロス」と呼ばれるものです。

5.必ず直面する「不動産のデッドクロス」に関わる問題

不動産のデッドクロスとは、時間の経過と共に減価償却費が減っていき、利益が出て税金の支払いが増えだして、現金はなくなっていくにも関わらず、支払いだけは増えていく現象のことです。

例)一定額のローンの支払い・築年数が古くなることでの修繕費用・減っていく賃料収入

その損益分岐点(デッドクロス)を超えますと、どんどん経営が厳しくなっていくと言われています。

場合によっては黒字倒産もありえます。

例えば、木造の築23年の建物は4年間で減価償却は可能ですが、5年目からは減価償却できなくなり、不動産所得は黒字になり、税金などの負担は増えていきますが、実際にキャッシュはどんどん減っていってしまうというようなことはよくあります。

この問題を解決する方法は2つです。

  • 年間の収入が100万円程度の小さな収益物件(少額の物件)しか購入しない。
  • 減価償却費を計上できなくなり、所有をしてから5年度以上時間が経過したら物件を売却してしまう。

減価償却費や旅費交通費・飲食代などの経費を差し引いて節税した後の不動産収益の出口に関してここから解説していきます。

6.節税の出口対策は2つ「少額の物件しか購入しない」と「5年度以降の売却」

まず、少しだけ節税できればいいということでしたら、少額の物件しか購入しないというのも1つの手です。

○少額の物件しか購入しない

例えば、土地代1,000万円、建物代1,000万円(築23年木造・10戸)の合計2,000万円の物件を購入したとします。

家賃収入:200万円、固定資産税:10万円、不動産管理費等:20万円、ローン返済:90万円

(うちローン金利40万円)、減価償却費:250万円、旅費交通費・飲食代:60万円、青色申告控除:65万円

現金手残り=200万円-10万円-20万円-90万円-60万円=20万円

収益=200万円-10万円-20万円-40万円-250万円‐60万円-65万円=-245万円

したがって、手残りは20万円残り(旅費交通費・飲食代の60万円はある意味では個人消費なので本当の意味での手残りは80万円)ですが、収益では赤字でマイナス245万円です。

この-245万円を給与所得と合算して、節税を行います。

それでは、この物件の5年後の状況を見てみましょう。

5年後は収益率が落ち込み200万円の賃料が180万円に減少し、ローン金利は5年経過しているため、35万円に減少していると仮定します。

家賃収入:180万円、固定資産税:10万円、不動産管理費等:20万円、ローン返済:90万円

(うちローン金利35万円)、減価償却費:0万円、旅費交通費・飲食代:60万円、青色申告控除:65万円

現金手残り=180万円-10万円-20万円-90万円-60万円=0万円

収益=180万円-10万円-20万円-35万円-0万円-60万円-65万円=-10万円

現金手残りは0円(旅費交通費・飲食代の60万円はある意味では個人消費なので本当の意味での手残りは60万円)ですが、収益はマイナス10万円です。

シビアに見ると、これでは手残りは0円なのに、マイナス10万円分しかできないという考え方もできます。しかし、旅費交通費は本来であれば経費にできているものではない可能性があります。

したがって、本当は60万円手残りがありますが、マイナス10万円の損失が出せたという見方もできます。

大きな節税はできませんが、収益を出さずに済んでいますので、出口としては安全です。

これは小さな収益物件だからこそ青色申告での控除65万円や旅費交通費・飲食代の60万円の効果で収益を出さずに済んだということになります。

大きな物件の場合は、青色申告の控除や旅費交通費だけでは収益は抑えることができませんので、結局給与所得と合算されて税金が増えてしまいます。

小ぶりの不動産活用はリスクも小さいですし、節税の意味ではある程度の効果を発揮できます。

○出口対策として5年度以降に売却をする手段も効果的

不動産投資で悩むのは、売却での出口対策です。

何故所有してから5年度経過している必要があるかといいますと、不動産の売却による収益(譲渡所得)には20%程度しか税金はかからないようになっています。これはいくら高く売却できたとしても、税率は一律20%ですし、給与所得とは合算されずに分離課税といって分離してそれぞれ課税がされる制度なのです。

譲渡所得の税率は以下のように定められています。

  • 5年度未満の譲渡所得には約40%
  • 5年度以上の譲渡所得には約20%

減価償却費などで節税をしたときには、給与所得と合算していましたので、給与所得が高い人は所得税と住民税を合わせて約33~55%の所得税率が掛かってしまっていますが、所有してから5年度以上の譲渡所得には「たったの20%しか税金がかからない」のです。

譲渡所得は以下の計算式で計算をします。

課税譲渡所得金額=収入金額-(取得費譲渡費用)-特別控除額 

※取得費について

取得費には、①売った土地や建物の購入代金②建築代金③購入手数料④設備費・改良費なども含まれます。
なお、建物の取得費は、購入代金などの合計額から減価償却費相当額を差し引いた金額となります。

※譲渡費用について
譲渡費用とは、土地や建物を売るために直接かかった費用のことで①仲介手数料②印紙税③立退料③取壊し費用とその損失額④違約金⑤名義書換料などがあります。

この計算式で算出した金額に対して40%か20%の税率がかかりますので、とにかく5年度以上経過していれば、20%の税金だけで済み、節税ができたということになります。

ただし、損をしないで売却するにはどうすればいいのか、本当に損せずに希望の金額で売却できるのかは一番の不安の種になります。

実際に不動産の売却をするには、立地条件が良くなければやはり販売はすぐにはできないと考えてください。

この記事を書いている私も、実は今まで5戸の物件売却を経験しましたが、1か月程度で売却ができたのは2戸です。もう1戸は3か月で決まりましたが、もう2戸は売却するのに半年かかりました。

運もありますが、売れやすい物件には特徴がありますので、それはまた別の記事でご紹介していきます。

私が節税のためだけに不動産を活用するということであれば、身内で不動産を売買して回すという手法が安全ではないかと考えています。

外資系の証券マンは、高年収で個人の税金対策を考えている方が多いため、職場の仲間内で不動産を売買しあって、最後は元の買主のもとに不動産を戻すという方法をとっている方が多いです。

もし、節税目的だけで身内や仲間内で不動産を回せるのであれば、第三者へ売却できるか漠然と悩むよりも安心できるかもしれません。

ただし、あとからもめ事になってしまうと大変ですので、仲間内といっても念のため、覚書やなどでしっかりと取り交わしをしておきましょう。

7.さらに気合いを入れて節税がしたい場合は「不動産管理法人」を設立

ここまでで、不動産を活用して節税ができる仕組みを説明してきましたが、さらに節税がしたいという方は、「不動産管理法人」を設立させてもいいかもしれません。

不動産の所有者は個人のままで、不動産管理法人はただ単に不動産を管理するだけの法人ですので、不動産管理会社へ管理費を支払っているのと同じように、その法人へ管理費を支払います。

建物のメンテナンスや掃除や入居者管理や警備などを行うことで、法人へ管理費を支払うのです。

個人にとっては不動産所得がさらにマイナスになりますので、プラスの節税効果が期待できます。

ただし、管理費の設定は収益の8%、強気でも15%までに抑えておかなければ税務否認されるリスクがありますので注意が必要です。

一方で、法人には不動産管理料という収益が発生してしまいますし、法人設立をすることで税理士費用や法人住民税などの固定費がかかってしまいます。

ある程度大きな規模の不動産であれば、そのコストを支払う価値はあるかもしれません。

あるいは、小さな金額の不動産であっても、税務申告も簡単な仕訳だけですので、自分自身で申告していただけるのであれば、合同会社設立費用の10万円と法人住民税7万円/年がかかるだけですので、税効果が上回る可能性はあります。

ちなみに、法人では働いていない身内の方(母親や父親、妻、大学生の子)などがいれば、給与を103万円以内にして支給してしまってもいいかもしれませんが、基本的には代表社員のみの法人にして、報酬は0円で、不動産管理料による収益は400万円未満であれば、法人税は20%程度しかとられませんのでそのまま税金を支払ってしまってもいいかもしれません。

あるいは、倒産防止共済や法人保険などの経費にできる積立商品で積み立てをしながら経費化して管理費による収益を相殺してしまい、ここでも節税をしてもいいかもしれません。

不動産管理法人の節税は手間もかかりますので、ある程度の規模になってから検討された方がいいかもしれません。

その他:所得税・住民税の節税と保育料削減の見積もり

不動産を活用して、いくらの不動産所得のマイナスが計上できるかが見積れれば、以下のサイトを使って所得税と住民税の節税額と保育料の削減額を計算してみましょう。

仕組みを理解して手計算:国税庁「所得税の計算と課税方法」

簡単な数値を入れて目安を計算:所得税住民税課税計算機

保育料の計算(町田市参考):まちだ子育てサイト

出口戦略時の譲渡所得の手計算:国税庁「土地建物を売ったとき」

出口戦略時の譲渡所得の簡単入力計算:不動産譲渡税シミュレーター

まとめ

ここまでで、不動産を活用した節税手法をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

不動産では建物部分の減価償却を計上し、不動産事業に付随する経費を計上していくことで、資産を減らさずに節税を実現していくことが可能になります。

しかし、不動産には様々なリスクが伴いますので、多くのデメリットもあります。

このリスクとそのデメリットを理解したうえで慎重に不動産を活用できれば、所得税・住民税を軽減させることは可能ですし、所得を減らすことで小さなお子さんのいる方は保育料も削減することが可能です。(これから保育園に入園させる場合は、保育園にも入園させやすくなります。)

ただし、不動産の営業マンは多くが自分の利益しか考えておらず、押し売りに近いような行為にまで及ぶ人間は少なくないです。

知人友人経由で信頼のできる営業マンを見つけて、税金に関しても信頼のできる税理士さんに相談した上で、計画的に不動産の活用をすることをおすすめします。

※この資料は、2017年10月時点の税制を元に、不動産を活用した節税に関して、細心の注意を払って作成しておりますが、あくまでも1つの考え方として捉えていただき、最終的なご判断は顧問税理士さんや取引予定の不動産会社さんの意見を元にご自身で行ってください。
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